戸田蕨地区会 2009年度 活動報告 |
3月の例会報告 |
日産 電気自動車「リーフ」の挑戦! 講師:平木 郁夫氏&牛尾明日香氏(株)日産自動車 3月18日(木)午後6:30〜9:00 会場:戸田市商工会館 今月は若月さんが購入して乗る前にどうしても尋ねておきたいと以前から言っていたこともあり、年度末の超多忙な中を日産自動車開発チームを講師にお願いして企画となった。趣旨説明をその若月氏が行い。エリアマネージャーの平木氏の一般論に続き、日産の電気自動車の挑戦をメーカーの商品企画部の美人EV担当牛尾明日香さんの報告となった。ちょうどルノー・日産がベンツのダイムラー社との提携がマスコミを賑わせているところだが、さすがゴーン社長はグローバルなだけあって「ゼロミッションでリーダーになる」というニッサン・グリーン・プログラムは、「自動車」からトランスポート(Transport=移動手段)へというパラダイム転換を意図している。後発だから苦しんでいるのだろうと予想していたが、むしろハイブリッドなどで味噌をつけたトヨタや軽自動車で満足している他社メーカーを尻目に着々と進歩している状況を知って、意外とCO2・0%の電気自動車の時代が予想以上に早く来ることを実感する内容だった。考えれば小さなバックぐらいの携帯電話が、バッテリーの開発で今のように小さく、薄く軽くなるのにわずかな年数だった。遊園地の自動車かと言われたオートマッチック車は今や主流にもなっている。時代のスピードは私たちの想像以上なのかもしれない。人間の理解力の方が追い付かない可能性もある。技術革新は、それに追いつく人間の意識改革とセットでなければならないだろう。今や昔の国産車の代表であった「日産」はカタカナの「ニッサン」に変身していた。 |
2月の 三地区会合同例会報告 |
川口・浦和地区会との合同例会 「中小企業の救世主」カリスマ事業支援家に聞く 自社の強みを生かしたビジネスマッチングとは? 講師:小出 宗昭(株)イドム社長/富士市産業支援センター長 小出先生とは10年前に「SOHOしずおか」以来今までも数回お会いしているのだが、さすが産業大臣賞や新連携の評価委員などを歴任しているだけあってキャリアアップは迫力が増している。具体的にスポーツ弁当や起業支援での数々の実績は、ちゃちなコンサルタントは歯が立たない。面白いアイデアやヒントがすぐ出てくるだけの場数をこなしているから、ビジネスモデルの参考になるだけでなく、現場にどっぷりつかっているから見えなくなっている自分の姿や知恵を出す仕組みに気づかされる。支援者に求められるのは、ビジネスセンスとコミュニケーション能力(問題発見力)、そして情熱の3要素だという。 企業家が自己努力で小出さんのいうベンチャースピリット、チャレンジャー精神でビジネス展開を続けることが大事だろう。企業家同士がネットワークを強化することで、地域経済を活性化し「地域雇用」を促進できれば、まさにみんなが元気になるまち作りが実現することになる。大いに元気が出るセミナーだったのではないだろうか。まずは実行力が求められる。(Y) |
新年1月の例会報告 |
社長の視点で変わる!売り上げ倍増! 〜3ヶ月で確実に顧客が増える方法を教えます〜 講師:広幡 勝典氏(株)フォーバル チーフコンサルタント 2010年最初の例会は、昨年の目からうろこの刺激に満ちたスタートの例会同様、新年にふさわしいセミナーとなりました。まず、戸部会長の新年の挨拶に続き、戸田蕨地区会には珍しい女性が2名、女性部会と浦和地区会の訪問と告知があり、我が地区会の最大の弱点でもある女性に弱く、また女性会員の不在というところを露呈してしまったところでした。 セミナーは、先立って趣旨説明で佐藤さんが、自分の保険会社としての経験から今伸びている会社は、社長だけでなくその分野ごとの社員が優秀なことを挙げ、社長とともにこうした例会に参加させるべきだと話しました。それは同時に会の活性化と自社の活性化という一石二鳥の効果があると説明。会員数が100名いても20人の参加しかない地区会より、例え50社の我が地区会であっても、今日出席の25名が1名ずつ社員を連れてくれば50人の参加の例会が催され、どちらが活力があるかという提案をしました。確かに今回のような社員にも聞かせたい売り上げ倍増計画などは検討の余地があり、また、従業員用のセミナーを例会として活用することなど別の発想もあるかと考えます。大いに検討しましょう。 さて、セミナーは、この30年で社員8名から創業、いまや250名規模のジャスダック上場企業にまでなったコンサルタント会社のチーフでもある広幡氏の、内容もさることながらその形式も、普通の講義形式だけでなく、質問に考え、グループで討議、リーダーが発表という飽きさせない双方向スタイルというユニークなものでした。このセミナー自体がトレーニングとなり、きちんとプログラム化されており、恐らく会社独自のノウハウの賜物で、謝礼もなくこうしたプロのセミナーを受講できる例会を企画した佐藤さんに感謝です。 セミナーでの自社でも使えるいくつもの手法は、それだけでも効果的で役立つところですが、まず相手にインパクトを与える時間は1分30秒というところから、「1分間自己紹介」は明日からでも実行したいと思いました。テレビのアナウンサーは1分で400字の原稿を読むそうですから、400字詰めの原稿用紙に自分や自社の紹介を書かせてみるのも下手な朝礼やレポートよりいいかもしれません。そして、続く第1の質問は、単純に「売り上げをアップさせる3つのポイントは?」です。セミナーに参加しなかった皆さんは考えてみてください。答えが知りたい方はメーリングリストで質問いただければ回答を出します。ともかく分かっているつもりだけれど、いざ口に出そうとすると言えないことは多いのですが、システム開発でも「要求定義」や「要求仕様」をまとめられるSEは上級といわれるように、自社の要求自体や業種・業態をうまく説明するのは意外と難しいものです。また、一般論では分かっていながらそこからの対応や具体策が出せないトップも多いでしょう。行動できなければ知っていても意味がないのかも知れません。少子高齢化で人口が減少し、マーケットそのものが縮小しているのは実感していながら、その属性の変化や人口の移行に対応して自己革新できていない会社こそ中小企業の弱点かも知れませんね。トフラーやドラッガーを引用するまでもなく、農耕社会、工業社会から情報社会に現代が来ていることは常識でしょう。しかし、講師はIT社会での「情報」が単なるインフォーメーションではなく、インテリジェンス、つまり、知識や知恵の時代に進化していると指摘します。いまや情報過多でこの10年前の450倍の情報量がある現代、その情報から必要な知識を選択し分析することができるか。そして活用できる実行力を伴う「知恵の時代」だというのです。 そのために一番肝心なのは社長の視点が「顧客の視点」に変えることです。国鉄、電電公社、郵便局、日本航空とメガ大企業が、言い換えれば「国」そのものの公共サービスが転換を迫られる時代背景で、例えば新聞やテレビといったマスコミ、広告業界といったメガ媒体も前年比マイナスの右肩下がりで、年率116%右肩上がりのネット媒体に押されています。このままでは紙媒体の減少といっただけでなく、報道、電気、水道、ガスといったインフラ系の産業構造も変化を迫られるでしょう。いまや新聞社はNPO法人になるしかないという評論家もいます。広幡氏は人口減少と時代の変化の中で、いまや消費者が知識化し、情報で武装した行動に変化している。そのお客の視点に立って「捨てる勇気」も必要だと言います。過去の栄光や古い体質に決別し、何のために、誰のために存在する企業かの原点を問うのでしょう。お客の視点とは、いまや経済だけでなく政治にも言えるのかも知れませんが、ひとまずわれら中小企業家に置き換えれば、社長の視点を変えるだけで明日から自己改革は可能なのです。 消費者心理のStep7も一般論でのAIDMとかは耳にしますが、消費者側と企業側を並べて考えてみること。「捨てる勇気」や「自社をとがらせる」など、斬新なコンセプトで「5×3×2戦略マップ」での設計などの具体的な視点の換え方は大いに参考になります。それぞれの分析や設計の考え方を変えることで、例えばライバルをどこに置くかでマーケットが広がることにも驚きでした。オズボーン博士の9つのアイデアの出し方やら豊富な実例やケーススタディなども面白く、例えば、リフォーム会社の見積もりに作業帰りの汚い作業着で行かせていた会社で、お客である主婦の視点から、自分の家にそんな男を招く女性はいないこと、少なくとも汗臭い靴下だけでも嫌われることから、きちんとスーツに着替えさせ、自前のスリッパを持たせただけで、富裕層にどんどんマーケットを広げることができた例など、その後のイメージ戦略、口コミ作戦などの細かな戦術も含めて感心させられました。当たり前で、頭では分かったつもりでもそれを社員にまで徹底できるかなど、具体的な行動にどう落とし込めるかといったことまで、社長が変われば会社が変わるやりかたなど大いに勉強になったセミナーでした。 セミナーの細かいことは、この報告では枚数が足りず間に合いませんので、ほとんどは述べられませんでしたが、一部個人のブログでも読んで我慢してください。このセミナーに参加できなかった会員の皆様は、サンライトの松田さんの干支の金杯をもらえなかった忘年会参加同様、惜しいことをしましたとしか言えません。いいお年玉をもらったような貴重なセミナーでした。感謝。 次回は3地区会合同例会です。もったいないと後悔しないよう皆様必ず予定にお加えください。 2次会ではセミナーの成功で盛り上がりつつ、今回結婚することになった森オームの森田さんに花束が贈呈され、若手を象徴するおめでたでしたが、翌日のしごともあるので新婚前に酔いつぶすといった欧米のようにはいきませんでしたが、3月の市長選のうわさ話なども交えて3次会までの深酒となった会員も多かったようです。 なお、11月の市長参加の例会は写真が手に入らず、そのうち時間切れで、また12月の忘年会は飲み過ぎて(?)報告が出せず失礼しました。そのうち暇があればと思うのですが、最近は年のせいか覚えていないところもあり、このままの場合はご容赦ください。(Y)
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