2008年度活動報告

県 共同求人委員会 首都圏大学との就職問題懇談会 報告

 

「この時期になぜ新卒採用を始めたか?」
      

日時:3月26日(木) 14:30〜18:00  会場:新都心ビジネス交流プラザ

講師:若月 秀彦氏(株式会社 秀和エンジニアリング社長)

  この共同求人があるから同友会に入会したという会員がいるくらいの委員会でありながら意外と知られていないということもあって、年度最後のイベント報告として紹介しておこう。というのもこの会から戸田蕨地区会長でもあるトマル電気の都丸さんが委員長に就任すること。今回の報告者が若月さんであることに加えて、司会のピアットさんはじめ、小山企業さん、吉田電工さん、泰清倉庫さん、第一倉庫冷蔵さんと地区会のメンバーも多かったからだ。不況だという中、元気がいい会社が戸田地区には多いということの現われか。しかし、求人という実利だけでなく、会の存在を各大学にアピールするという点からも、会員企業の参加を期待することが、委員会だけでなく各地区会長の共通認識にすべきだろう。中小企業への理解はこうして地道に広まるのではないだろうか。(次回はぜひ、参加してみましょう。)
 参加大学は順不同で、上武大、二松学舎大、共栄大、埼玉工大、日本大、浦和大、大正大、青山学院大、東京経済大、玉川大、獨協大、明海大、聖学院大、共立女子大、白鳳大、文教大、東京電大、埼玉学園大、大東文化大、杏林大、東京国際大、武蔵野大、中央学院大、国際武道大、東洋大、桜美林大、武蔵工業大の28大学になる。新卒採用を控える大企業もあるというこの不況下で、だからこそあえていい人材が確保できるという中小企業の姿勢は、同じような中堅私立大学には共通の意識が芽生えたのではないだろうか。講演で若月さんが、新卒を採用するということは一人前の企業として、企業理念から事業計画、教育体制整備など企業そのものを躍進させるという視点を強調したが、まさに人を「雇用」するという企業の本来の役割を再確認するとともに、地域社会で共に暮らすという、同友会の活動の原点を考えさせる会であった。年度の締めくくりにふさわしいセミナーだった。<挨拶する都丸委員長>(山中)

3月例会  報告

 

「ズバリ解決します。退職金問題!」
      

日時:3月19日(木) 18:30〜21:00  会場:戸田市商工会館2階

講師:清水 博康氏(社会保険労務士 退職金コンサルタント)

 今年度最後の地区例会。自社の退職金問題を洗い出し、その解決策を理解し、今後の会社経営に活か すことをテーマになりました。連休前の年度末ということも重なって参加者は少し少なめでしたが、退職金のルーツが江戸時代の三井家(三越)の暖簾分けから始まって、今や90%の企業が取り入れている実に日本的、家族主義的な制度であることや、政策の怠慢から401Kに代表されるように支払い切れない債務問題として、最近話題のボーナスや年金も含めてこれからの企業経営に重要な課題になることが理解できました。雇用の流動化や派遣社員問題も考えると果たして退職金制度が必要なのか、今後の労使関係、企業のあり方まで再考させられました。行政でも「協働」が注目されていますが、企業間ネットワークも射程に入れて、地域雇用の問題が中小企業のアイデンティティとして、これからの人間尊重型社会を構築する課題になるのかもしれません。(Y)

2月例会  報告

戸田・蕨、川口、浦和地区会合同例会

「『環境』をビジネスに活かす〜2009年の経済動向から学ぶ新ビジネススタイル〜」 

日時:2月18日(水)午後6:30〜9:00   会場: 浦和パルコ9階 浦和コミュニティセンター集会室

   講師:千葉 亮 氏(三菱総合研究所 主任研究員)  http://www.mri.co.jp/

 今月は三地区合同企画で、川越出身で東工大大学院から三菱総研に入社の中小企業診断士、技術士の環境分野専門家でもある千葉氏に講演をお願いすることになった。はじめに司会者が遅刻、県の南部地域振興センター所長からの挨拶と説明が飛び入りで入るなど時間が押したために地球環境部会からの「エコアップ宣言」のご案内が不十分になってしまったが、セミナーの内容はそれに耐えうるタイムリーなもので助かった。
 氏は「環境は地域活動であり、地域を知らなければならない」という中小企業が環境問題に取り組む方向性を前提に、今回のアメリカ発の経済動向の解説から話し始めた。少なくともアメリカ単独のバブル型経済はもう山を越えて再来しないこと。次に来るのはアメリカ型単線ではなく、貧しい東欧を吸収したEU、中ソ、アジア、アフリカなどの新興国や後発諸国を交えた多国籍行動の時代がくることに備えよという。車社会の輸出型が「エンジンからモーターへ」という大きなトレンドになり、同時に、資源獲得競争の時代になること。つまり、自動車産業はイニシャルコスト回収前に、他業種から(例えば電気屋が車屋に)参入する異業種間競争にさらされ、アーバン・マイニング(都市鉱山)と言われるようにリサイクルや資源枯渇の脅威にさらされる。また、「消費社会の神話」(ボードリヤール)の世代でない、「満足している消費者、消費しない若者世代」が内需すら喚起しない時代が到来すると予測する。
こういう時代に必要な経営とは「@事業の複線化―特定の親会社だけに依存しない企業体質作り。A特需便りでない、原価管理による利益創出体質作り。B銀行だけに頼らないキャッシュフロー作り」だとする。つまり、もう右肩上がりの特需は来ない覚悟で、同じ売上の中でいかにコスト管理をしながら異業種研究しつつ、同友会のようなネットワークを強化して「無尽」のような相互扶助を組織化できるか。そのためにはマネージメントが必要だという。こうしたセミナーのような知恵出しの作業の中から「お金の出る新サービスを作る」。つまり、新しい顧客の創造を行なう必要がある。そのひとつが「環境にいいサービスだ」という。そして、アメリカのオバマ大統領の「ニューグリーンディール政策」は数年後の日本の政策になるのは間違いなく、そこに莫大なお金が付くことになるだろうというのである。
 そういう「環境ビジネスへの期待」、言い換えるならば環境は「企業、消費者がお金を出す分野となった」のであり、そうした新しいお客の声をいかに聞くか、お客とのコミュニケーション、マーケティングが重要になるという。具体的なテーマの例として「商品・サービスのグリーン化」「業務のグリーン化」を挙げ、東京での環境確保条例(CO2排出総量規制実施)や間伐等促進法(林業と協働で半額補助)など省エネがお金になること。食品リサイクル法でコンビニやファミレスにゴミリサイクルが義務化されたり、建設リサイクル強化を逆手にとって、素材や処分のグリーン化企業を差別化にする例などを示した。さらに「環境に関心のある企業=社会的意義がわかる企業=社会貢献企業」や「環境ビジネスに取り組む企業」は「先進性のある企業家」だと金融機関が評価する時代になりつつあることを示唆する。最後に組織への活かし方、考え方の実例、連携のアイデアを示しながら、例えば地球環境部会のようにそれを環境政策としての提案から、地域に根付いた中小企業の役割を強化するという次のステップ、様々な国の助成金や補助金を含めての支援策、展望を教えてくれた。
 まだ余裕のある企業が今こそ「環境ビジネス」を射程に入れた異業種交流をする必要があること。社内を含めて情報化戦略を取り入れたイノベーションが求められていることを再認識させられたセミナーであり、農商工連携や地球環境部会発足など現状の私たちの取組が間違っていないことを再確認でき、自信を深めることができた。(Y)

1月例会  報告

成長企業に学ぶ・第3弾 経営事例研究セミナー

「 ワンマン社長から事業継承した若手経営者企業の成長と秘訣」 

報告者:廣島電子工業株式会社 代表取締役 山根 茂 氏

 日時:1月15日(木)午後6:30〜9:00   会場:戸田市商工会館    

 平成21年1月例会は、商工会との共催企画で、広島電子工業鰍フ二代目山根茂社長を迎えての新春にふさわしいものとなりました。講演で経営者は「決断力」が大事と力説した山根さんの言葉ではありませんが、今月の例会は他県の同友会からの紹介で、都丸会長と事務局伊藤さんが訪問したその日に即決入会した大興石油鰍フ岡田康社長と、本日入会手続きの起業支援センターで国税局からの脱サラ(?)創業という異色の税理士高木重利さんのバッチ贈呈からスタートしました。お二人の決断力の速さに脱帽です。入学おめでとうございます。今後の活躍が期待されます。

 さて、先代とは温泉へ行ったり、戸田市の委員会や懇話会などでも存じ上げてはいるものの、企業としての浮き沈みから今日の成功の歴史やご子息の事業継承の経緯などがわかり大変勉強になる例会でした。障害者でもあり、社団法人厚生福祉車両会の会長でもある先代が広島出身であることからの社名の由来は知ってはいたものの、偏光サングラスという特殊製品を作る独自の技術があることや、それでも下請けゆえのバブル崩壊や今回の発注減での苦しさや新設工場の閉鎖などを経験し、工業部門から思い切った商業部門の新規事業への展開など、現在でも多角化や異業種交流での大いに参考になるでしょう。それもどちらかというと閉鎖的な既存の商店街でなく、新規の大型店舗へのテナント、ノウハウがない場合の中小企業にとっての速戦的なFC(フランチャイズ)展開と、新規事業、異業種進出への工夫が見られます。設備投資や回収が長い工業に対して、日銭が入るキャッシュフローの商業部門とのバランスでの資金繰りや、大型店都合の改装で休業に追い込まれるリスクからの多店舗展開と、企業としての成長の努力は見習うべきものがあります。その成果で現在、本業の工場を上尾に移転・拡大の準備と共に自社製品の直営とFC14店舗、売上が5〜6億円へと発展。工業が苦しい時は商業で、商業が不振の時は工業でと絶妙なバランス、社長は人生の「波」と言いますが、その波に乗る前向きな経営姿勢が伺えました。

 同時に今話題の「天地人」の直江の幼少時(「わしはこんなところに来とうはなかった」)ではありませんが、「社長にはなりたくなかった」といいつつ、先代の親を盛り立て、弟さんがFC(商業)部門を、妹さんが経理をと、ヨーロッパ型の大家族主義的な経営方法で事業継承を成功させ、そうした「小さな体力でやっていける体質のおかげで生き残る」戦略を実践しているそうです。その大きな契機になったのが「経営革新計画」への挑戦だったといいます。普段、工場に閉じこもりがちなパターン化される生活の中で、どんどん積極的に人と出会い、展示会などに出かけてアンテナを張ることの重要性がわかっていらっしゃる方で、「社長、経営者になるのに免許があるわけではない」からとの人生哲学や経営の勉強にも熱心で、まさに同友会的な経営を実践している感じでした。一般の労働者との違いは、顧客や労働者、株主や関係者(ステークホルダーという)全てへの社会的責任を自覚し、覚悟して決断出来るか、失敗も含めて責任が取れるかということであり、また、そのために誰かに必要とされている存在であるかということだと、言います。山根さんはどちらかというと学校の教師になりたかったそうですが、まさに彼の結論からは「社長の学校」の必要性を再確認出来るものでした。私は残念ながら翌日6時起きの出張があり、めったに断らない二次会なのですが、講演後の皆さんは、新人歓迎と新年会でも大いに盛り上がったことでしょう。山根社長にはぜひ引き続き同友会への参加をお誘いしたいところですね。<Y>
(写真は上から新入会の岡田さんと高木さん、真ん中左が講演する山根さん、下が会場の皆さん。川口から三代目事業継承の勉強にと、紅一点で潟Aクシスの田口佳奈子さんが参加されました。)

戸田市商工会 新年名刺交換会並びに企業情報交換会  報告

日時:平成21年1月9日(金)午前11:00〜午後1:00     会場:戸田市商工会館   

 恒例の戸田市商工会と法人会戸田支部共催の、いつもなら賀詞交換会と銘打った新年会が開かれました。戸田市商工会と戸田蕨地区会は、恐らく他の地区会よりも強い連携を組んでおり、例会はほとんどが商工会館を利用、さらに共同企画や情報交換も盛んです。また、この新年会は市長、国会議員、県議などの地元選出議員の「政」、税務署や市役所の「官」をはじめ地銀、信用金庫など地元の金融機関、商工会の役員などが参加するまさに戸田市の経済界ともいうべき集まりであり、戸田の中小企業経営者が一同に会する意味でも、同友会地区会としてはできるだけ参加して、その活性化にも協力したいと考えます。
 といいつつもこの数年を見ていますと、ご他聞に漏れず多くの集まり同様、参加者数が減少し、高齢化を感じます。商工会も会員数は3千を数えながらこの会の参加企業の少なさは、その活性化に苦しんでいるのだと思われました。私たち同友会員も来年はぜひ大挙して参加し、協力して盛り上げたいと思います。

来賓挨拶の中で、神保市長(写真左)、衆議院議員に続き、我が地区会会員でもある中島県議(写真下)の挨拶で、中島さんは、現在のような危機的状況では党派や派閥、会派などの小異を捨てて大同団結して、地元の人材を活用する「人財の地産地消」が大事で、みんなで知恵を出し合う必要を述べていましたが、まさにこうした状況だからこそ、今までの成功体験だけでなく、お互いが学びあい、切磋琢磨する「社長の学校」が求められるのだと思います。

 その意味で、同友会をアピールできるいい時期なのではないでしょうか。私たちも今年は、こうした会や地元のイベントに積極的に参加することで、その知名度アップや会員増強に結びつける活動も広めたいと思います。それが同時に地域活性化に対する貢献にもなるのではないでしょうか。

 今年は内輪に小さくまとまらずに、もっと地域に活動を広げて様々な組織、団体との協働をすすめ、若手企業や女性会員を獲得して共に元気の出る戸田市を作っていければと思います。まさにピンチはチャンスの年に 、そして会員増強の年になればと思います。それが地区会の地域貢献でもあります。
(※写真は商工会事務局から提供していただきました。ありがとうございます)

12月例会  報告

12月例会「望年会〜やっぱり大好き!戸田・蕨〜」  日時:12月11日(木)午後6:30〜9:00   

会場:戸田駅前一源    (写真はバッジ贈呈後、挨拶するマジックエッグの佐藤社長)

 新入会の佐藤さんへのバッジ贈呈から、今年も恒例の「望年会」がスタート。出席率が会員の50%近い盛会となりました。司会が遅れての登場で冷や冷やしましたが、定刻を若干過ぎて始まり、乾杯の音頭の後、名物の「清次郎節」で同友会と自社の成長物語を泰清倉庫の小山社長が、若手が多くなった地区の皆さんに語るという趣向で、久しぶりに短い会員報告となりましたが、引き続きのこれも恒例になりました近況報告ともども、戸田の企業を知るいい機会となりました。こうした企画は貴重だと感じます。会員の若返りは確実で、参加者の7割が30代、40代の経営者で、ダイコー技研は、高橋社長の代理に長男の克也氏が参加でまだ30歳の若さでした。都丸会長が県の共同求人委員会委員長就任が確定されていることから、次期会長候補も含めて地区会の若手に期待されています。老若のバランスがいい地区会ですから、来年はぜひ女性会員をゲットしましょう。最後に、これも恒例になったサンライトの松田社長から干支の金杯のプレゼントがありました。これでお屠蘇を飲むと無病息災、商売繁盛と言われています。皆さん、よいお年を。

11月例会  報告

  「中小企業のブランド力強化作戦!」           報告する佐藤氏

 〜社員やお客様の感性に浸透させ意識を変えるデザインとは〜

            報告者:佐藤竜一氏(潟}ジックエッグ)

日時:11月20日(木) 午後6:30〜9:00/
会場:戸田市起業支援センター 

 報告者はまだオブザーバーだが新人の潟}ジックエッグ代表の佐藤さんが「中小企業のブランド力戦略作戦」と題して行った。このセンターの入居者でもあり、デザインとは単なるビジュアルの作品というだけでなく、経営や組織化にも影響する「理念」や仕組みなど目に見えないところにも関わる仕事だと言う。デザインを変えることで社外的なイメージだけでなく、その組織内の意識改革にもなるという視点は参考になった。
 一時はやったCI(コーポレートアイデンティティ)はマーケティング手法の小手先のように捉えられ、その企業の理念、文化や伝統などを再構築する奥深いイノベーションが忘れられたようなところがあったが、エリクソンのアイデンティティ論を学んだものとしては、地域再生や中小企業憲章へも通じる「中小企業のアイデンティティ」と新たな運動論にもつなげたいところだ。ともかく、規模や売上でなくでなく、激動の時代であっても21世紀に生き残る企業とは、創業時の体力重視型(人・金・物)中心の企業が、えげつない目先の利益追及ではなく、アイデンティティに目覚め、学びの知力(創造・情報・開発)型から成長して魅力(表現演出・伝達・環境)型企業へとシフトしていくという指摘は、ベンチャーや小企業の成長の物語に限らず、個人のライフヒストリーやオバマさんの登場のような政治家にも当てはまるのではないだろうか。
 今、正に同友会活動の、経営者個人の成長から、会社組織としての理念や経営指針を共有化するといった企業発展、そして、企業の持つ公共性に目覚めその社会的価値を高めることで社旗貢献する、そのために経営環境を守り改善するという3つの活動理念が、魅力ある組織作りには欠かせない。その一連の成長過程こそ、ブランドであり、成長戦略なのだろう。前回の地球環境部会での視点と通じるものがある。
 伝統をどう時代にマッチさせて受け継ぐか、早すぎる世の中のレベルアップに合わせる「成長する企業」とは、単なる売り上げや下請けでのコバンザメ的な拡大ではなく、地域に根を下ろした「地域が必要とする企業」でなければならないと思う。それにはきちんとした歴史観が必要であり、公器としての社会性をもつ理念が必要だ。相手が何を望んでいるかを理解し、そのニーズに応じるコミュニケーション能力も求められる。佐藤さんの結論は「デザインとは、目で見て感じてもらえるコミュニケーションツール」だという。中小企業が生き生きと成長できる国家のデザインや環境に優しいグランドデザインを私たちはどう描けるのだろうか。今年最後の勉強例会にふさわしい内容のセミナーだった。(Y)

県 政策委員会 地球環境部会 報告

地球環境部会発足セレモニー&記念セミナー

記念講演:「中小企業が取り組める温暖化防止対策」県環境部星野副部長

日時:11月14日(金)午後6:30〜8:45   会場:新都心ビジネス交流プラザ

  一見すると無関係のようなことが実は深いかかわりがあることがあります。例えば昨年 度の全国研究集会最終日の講演「木を植える漁師」で畠山重篤さんは、自分たちの豊かな漁場である気仙沼の海の汚染や枯渇が、遠い山に原因があることを探りました。畠山さんは、川を上って行くと山の落葉樹が堆積し、その微生物が魚のえさになるプランクトンを育てていることに気がつき、山が荒れることが海を痩せさせ、自分たちの暮らしを破壊することに目覚めます。そこで漁師である彼は「森は海の恋人」だと、山に木を植える活動を始めるのです。⇒ブログ参照
 今回の地球環境部会の発足はそれにヒントを得ているような気がします。目の前の金融危機で手一杯な感じの中小企業にとってまだまだ地球温暖化など遠い問題であるような認識ですが、中小企業の暮らしを守る視点が実は中小企業憲章にも地球環境を考えることにも深いかかわりがあるのではないでしょうか。そうした一見関係ないようなつながりにどんどん飛んでいく思考を私は「リンク思考」だと思いますが、今回の部会発足はそうした想いで満ちていました。詳しい内容は県のサイトにまとめられていますのでぜひご一読ください。このページからも直接リンクしておきます。⇒当日の報告(文責は山中)

10月例会  報告

 「 神保市長との意見交換会!

       戸田市の経済政策(商工会共催)  講演する戸田市長

日時:10月16日(木)午後6:30〜9:00
会場:戸田市商工会館3階大会議室

                 報告:神保国男氏 (戸田市長)

 
今月の例会は商工会と共催で神保国男戸田市長をお招きして、戸田市の中小企業振興や将来ビジョンについて 市長にご報告をお願いし、現役経営者との意見交換を行ないま した。まずは公務ご多忙な中、親しく意見交換が出来る場にご参加頂きました神保市長には御礼申し上げます。

 会場は商工会からの参加者20名ほどを加え、50人を超す経営者が集まり、オブザーバー参加もあり、20名ほどの2次会参加者に3名の入会候補が入るなど、盛会となりました。市長はこのためにパワーポイントで「戸田市の将来ビジョンと経営環境」と題する資料を作っての講演との熱の入りようで、活発な質疑にも真摯に積極的に応答頂きました。
 質疑では、大手企業の移転や跡地のマンション増加に伴う住工混在の課題、市の中退共の運用、入札制度へのハードル設定、市民税減収への財政と幅広く問題が浮き彫りにされ、話は起業支援センターの運営などにも広がり、こうした情勢の下での市職員の人材育成、専門職員の配置、ワンストップでの意見交換が出来る窓口に関する継続的な「活性化会議」のような必要性が出されました。 市長からも「気合とスキル」がある人材が理想だとの意見も出、ベンチャーを含め、私たちも起業支援の中から 同友会の理念の一つでもある「よい経営者」としての人材輩出に努力していきたいと感じました。
 私たちの市長への期待と同時に、市長からの私たちへの期待感も示され、これからはこうした抽象的な議論をいかに具体的な現場に落とし込めるか、どこを、何をどうすればいいのか、経済振興課の職員レベルでの詰めや、PDCAのチェック方法へと進展する必要性を痛感しました。市としても同友会の例会などに職員を研修を兼ねて 情報収集に来れるように、また私たちも今度の「まちづくり推進条例」の学習などを通じて職員と現場での意見交換などによって、 具体的な要望や提言を「戸田市の中小企業振興条例」などの形にしていかなければならないでしょう。その意味でも今回の企画は大成功だったと評価できます。

 我が地区会は県内でも10万都市に1地区会という理想的な人材を有し、戸田市にはプロ野球の2軍(スワローズ)や23大学500人のボート部合宿所、40万人が来る花火大会などの地域資源もあります。こうした社会資源を有効に活用し、元気が出る中小企業が地域活性化するまちづくりの可能性がある地域なのです。これを契機に私たちも周りを見直し、地域の人・モノ・金を上手に活用しての将来ビジョンを語り合い、中小企業によるまちづくりに協力したいと思います。
 こうした行政との意見交換は、県の政策委員会の要望や提言同様、その結果をていねいにひとつひとつ確認する作業が求められます。また、その中からより具体的な活性化へのアイデアや行政とのコラボレーションも生まれるのではないでしょうか。(山中)

 

9月例会  報告

「成長企業に学ぶ!成長の秘訣」        報告後のグループ討論の様子      

 〜2年で売上3倍、20年で40億円企業に成長させた秘訣〜

            報告者:若月秀彦氏(秀和エンジニアリング)

日時:9月18日(木) 午後6:30〜9:00/
会場:戸田市商工会館 2階 

 今月は、同友会らしい会員報告例会として、学生起業から埼玉県第2位の電気工事業者に成長させた若き経営者として注目の秀和エンジニアリング若月さんにその歴史や秘訣を報告いただきました。
 お客様の視点、ニーズに立ったスピーディな対応、それを担保する技術力と研究熱心、そして、多数の企業ネットワークで販路拡大する戦略的な経営、おまけに確実なコスト管理と成長するだけの要素がある会社であることがわかります。戸田市起業支援センターオレンジキューブからの創業間もない2名とオブザバー3名を加えて、2次会でも大いに盛り上がりました。面白く優秀なオブザバーをゲット。会員獲得にもなりそうです。リーマンブラザーズ・ショックや農水省の事故米、社保庁改ざんと何かと暗い世の中で、久々に元気が出る例会でした。

8月例会 暑気払い 報告

日時:8月21日(木)午後6:30〜9:00   会場:戸田駅前一源

 今日は、 恒例の暑気払いということで居酒屋の飲み会例会でした。司会は秀和エンジニアリングの若月さん、乾杯の音頭をニッケン建設の溝上さんが行い、大先輩の「参加することに意義がある」という姿勢に、若手は感激していました。そして、これも恒例の仙台からこの度結婚(何回目だ?)したばかりの門田女史も参加で、参加率が50%近い盛会となりました。オブザーバーの社長が「友」という会の名前と飲み会ということに誘われてと挨拶。同友会の再認識をさせていただきました。会は都丸会長の挨拶に続き、それぞれの自慢話グランプリということでの近況報告。それぞれの会社の経営者という側面でない、多様な人間としての活動報告が発表されました。これはこれで「友だちの輪」を広げる面白い企画だと感じました。(いつもの調子で飲み過ぎて写真を忘れました!スミマセン。それぞれのブログにも書いてあるのもお読み下さい。)

中同協第40回定時総会in埼玉 報告

7月10日(木)・11日(金)“来たれ!新都に輝く 彩の国へ”
 
と題された中同協定時総会が埼玉を舞台に開かれました。南は沖縄、北は北海道と全国から千社以上、埼玉からも400社を超える参加があり、大宮ソニックシティ大ホールをメイン会場に、当地区会も歓送迎などの設営の役割を分担し、埼玉県の「おもてなしの心意気」を示すことができました。


地区会の皆様へ感謝!  戸田蕨地区会長 都丸亮一

 中小企業家同友会全国協議会第40回定時総会にご出席いただいた皆様、大変ありがとうございました。歓送迎、分科会設営、お出迎えと多くの役職を快く引き受けていただいた皆様に心より感謝申し上げます。
おかげさまで大きなトラブルもなく無事に開催できました。業務の都合上今回ご参加できなかった皆様におかれましても、ご支援をいただき誠にありがとうございました。
参加された皆様も全国の経営者の熱い思いを感じ取っていただいたことと思います。今後もお時間の許す限り是非全国の大会へ参加し、様々な学びと気付きをしていただければ幸いです。9月は岩手で青年経営者全国交流会です。若手経営者(に限らず)の皆さん是非行きましょう!最後に、重ね重ね誠にありがとうございました。

(写真は懇親会場にて出来上がった(?)なじみの地区会メンバー)

全体会  

2日間に渡る総会は、1日目は埼玉県の上田知事を来賓に全体会が開かれ、続いて周辺のビルなどを含めて18の分科会に別れて議案書を中心に様々な組織問題、経営環境問題が話し合われました。 当日夜には大宮パレスホテルでの懇親会、2日目は、分科会の続きの後、再度、全体会が開かれ昼には閉会 、それぞれ埼玉探訪の旅にと出かけられました。
写真は、愛知同友会副会長で、中同協環境問題委員会の平沼さんの「クリーンな地域環境の創造」分科会の様子。

 

 

 

 

 


(会場からあふれ出る懇親会の様子)

会場ではおもてなしの心、お土産物を中心に埼玉物産展が併設され、戸田蕨地区を代表していつもの「戸田の渡し」はそれぞれ分科会場でのお茶受けとして出されたこともあって、(有)セルフのバイオ事業部から「天ぷら油」の廃食油リサイクルでのバイオディーゼル燃料(BDF)製造装置が採用、出展しました。

出展したのは、家庭電力で簡単に誰でもが廃食油からBDFを作ることが出来るミニ装置で、会員の山中が同友会の政策委員会地球環境部会ということもあって、環境問題に関心のある多くの企業から問い合わせがありました。 これは地区会異業種交流委員会のひとつの成果でもあります。

写真は物産展示の セルフのメンバーたちの様子。

6月 三地区会合同例会 報告

日時:6月18日(水)午後6:30〜9:00   会場:川口駅前キュポラ4Fフレンディア

全国総会の意義  報告者:切山英彦氏(全国総会実行委員長)

 今日は、埼玉中小企業家同友会の7月の全国総会に向けた練習や結束を、ということで浦和地区会、川口地区会、戸田蕨地区会合同の例会が、川口駅前のキュポラで行なわれた。
 切山全国総会設営委員長を講師に、中同協とは何か、全国総会と全国研究集会、青年経営者交流会という三大全国表示や総会の意義、そして分科会での座長やグループ長の役割、全国の同友へ向けての「おもてなし」の心構えなどを話し合った。

 懇親会は近くの居酒屋に30名ほどが参加、大いに懇親を深めたが、今回の企画も地区長同士のコミュニケーションが不足しているようで当日まで多少の混乱があったり、どうにも地元の川口地区会からの参加者が少なく元気がないのが気になった。
(写真は報告する切山実行委員長)  ※戸田蕨地区会からの全国総会参加率はおよそ50%という高いものです。

 

2008年度 地区会総会 報告

日時:5月15日(木)午後6:30〜9:00   会場:割烹けん作

新年度の定期総会が会員の50%(25名)の参加率で開催されました。来賓として県から菅谷副代表理事、切山中同協定期総会実行委員長が見えられ、第一部は恒例となった地区会顧問でもあるニッケンの溝上さんを議長に選出しての議事進行はつつがなく終了。都丸会長、引地、林部会長の若手体制の継続で、「経営に王道なし。会員双方向の学びで、良いとこ取りをして、自社の安定と発展を実現しよう!」というスローガンで行くことが確認された。大きな特徴として予算に7月の全国総会参加補助費として25万円を計上。参加会員の補助を地区会が負担することで目標達成を推進させるという、戸田蕨では珍しい積極的な予算組みを行なった。参加50%の総会は恐らく全県14地区会の1位の出席率を誇り、戸田蕨地区の結束を象徴するものとなりました。(写真は2期目となる挨拶する都丸新会長)
第二部は、溝上さんのご好意で北戸田のコンパニオンから2名の美女を派遣頂き、無礼講の大いに盛り上がった酒宴が催されました。司会者一部が吉田さん、二部が辻さんに代わり、冒頭、新入会の地区会としては初の歯科医師サクラ歯科の斉藤さん、高田コーポレーション(高田さんの代わりに紅一点)の伊従さんにバッチ贈呈が行なわれました。参加者は若手も多く、また久々の会員も顔を見せ、新旧の交流が行なわれ、和やかな中三本締めで散会しました。
    (写真下はバッチ贈呈の都丸会長と戸田サクラ歯科の斉藤さん・右)

2008年度 埼玉県 第35回定期総会 報告

新都心新産業交流プラザにて埼玉中小企業家同友会第35回定期総会が開かれた。来賓として上田埼玉県知事もお祝いに駆けつけ、総会は全て原案通り承認されて終了した。
この3月に退職した県のベンチャー支援センター所長の島村さんに会から感謝状が贈られたが、彼は4月から商工会連合会の専務理事になるそうだ。これからもお世話になるときが来るかも知れない。県の支援センターでは780社創業して、3年以上の存続率が93%とかの仕組みを作ってきたというが、戸田市ではどうなっているのだろうか? 創業から3年間の新規会員増強も考えよう。

第2部は北海道同友会の代表理事でもある、株式会社ダテハキの守 和彦社長の「今こそチャンス、中小企業だからこそやらねばならぬ新市場創造」という講演があった。経済的に北海道の厳しい現実を踏まえた上で、だからどうするかの知恵が重要であること。ピンチをチャンスにする具体的なアイデアを聞いた。それから比べると埼玉は恵まれていて、ぬるま湯なのだと感じる。そのためにドラスティックな変化やネットワークが出来ないのかも知れない。戸田蕨地区会は、総会参加目標の達成率では全地区会で1番で、唯一達成しているそうだ。それらの成果か、若手の経営者がずらっと参加していた。これからの地区会の大きなパワーになると期待できる。